カウンセリング 音楽カフェ 自由の子 ! の日記
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気を静める技術
2014.10.29
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穏やかな呼吸。パニック発作にはよく,過換気が伴います。呼吸を楽にするため,次のような運動をしてみましょう。うつ伏せになります。息を吸いながら六つ数え,息を吐き出しながら六つ数えます。次に,座った姿勢でこの同じ深呼吸を行ない,それから同じことを立って行ないます。横隔膜を使って深呼吸をし,自然にできるようになるまでそれを毎日続けます。美しい場所を想像しながらこの運動をして効果を上げている人もいます。 穏やかな考え。『倒れたらどうしよう』。『その場に助けてくれる人がいなかったらどうしよう』。『心臓が止まってしまったらどうしよう』。恐ろしいことを考えるとパニックに拍車がかかります。こうした考えは大抵,将来の惨事もしくは過去の発作のことですから,今の状況のことだけを考えるよう努めましょう。アラン・ゴールドシュタイン博士は,「当面のことに焦点を合わせれば,すぐに気は静まる」と述べています。中には,手首に輪ゴムをはめておくことを勧める人もいます。恐ろしい考えが浮かんだなら,その輪ゴムをパチンとはじいて,自分自身に「やめろ!」と言い聞かせなさい,というのです。不安がパニックへと発展してしまわないうちに,不安に思うのをやめることです。 穏やかな反応。パニックに襲われても,それと闘ってはなりません。それはただの気分であって,気分があなたを傷つけることはありません。海辺で波を見ているところを想像してください。波が立ち,それは頂点まで達しますが,その後,引いてゆきます。パニックが押し寄せるときもそれと同じです。その波と闘うのではなく,それに乗ってしまうのです。それは必ず過ぎ去ってゆきます。パニックが収まったなら,必要以上に感情を表わしたり,あれこれ考えたりしてはなりません。それは,続けざまに出るくしゃみや頭痛と同じように,消えてゆくのです。 パニックはいじめっ子のようなものです。怒らせると攻撃してきますが,怒らせなければ行ってしまうでしょう。R・リード・ウィルソン博士は,こう説明しています。気を静める技術は,「その場でもっとうまくパニックと“闘う”ことやパニックを“追放する”ことを意図したものではない。むしろ,パニックが闘いを挑んでいるその時間をやり過ごす方法とみなすべきである」。